頻度のゲーム ー はじめに


ノーリミットホールデムは頻度のゲームだ。もし君が基本的な頻度について間違って理解していたら、どれほど相手の魂を支配しようとも勝つことは出来ないだろう。たが頻度をほぼ正解に近い値で把握していれば、48テーブルをロボットみたいに機械的にプレイして、札束を刷るのと同じぐらい簡単に稼ぐことだって出来るのだ。

このことは本サイトのカギとなる洞察だ。本サイトを読み終わる頃には、僕が何を言っているかはっきりと分かることだろう。

もしかしたら君はポーカーのことを考える時に、頻度というものについて意識していないかもしれない。オッズやアウツについては考えるだろう。インプライドオッズやハンドレンジについても考えるだろう。バリューベットやブラフのことにも考えを巡らせることだろう。でももし頻度というものについて考えていないとしたら、それは大問題だ。何故なら、頻度こそがポーカーの核心とも言える部分だからだ。

ポーカー以外のギャンブルゲームについて考えてみよう。ルーレットはシンプルなゲームだ。全部で38の数字があり、1回のスピン毎にその数字のどれかに球がランダムに落ちる。ある数字に落ちる頻度は38回に1回の割合た。このゲームはハウスにとって有利に出来ている、というのも、べットの勝者にハウスが支払うのは35対1だからた。

だがもしこの頻度がほんのわずかだけれども変化して違った数値になったとしたらどうたろう?もし7に球が落ちる頻度が38回に1回ではなく33回に1回たったとしたら?そうなると突如話は変わってきて、7に賭け続ければ、警備員が君の亡骸をカジノから引きずり出すまで、ハウスに勝ち続けることができるであろう。

そうした頻度の変化はいくつかの理由で起きる可能性がある。ルーレットの台に偏りが出来ているかもしれない。あるいは回転の勢いを見て、ボールの行方を予想できるかもしれない。それ以外にも頻度が変わりうる可能性についていくつもの可能性を考え出すことが出来る。

だがそこで大事なのは、それに気付くことが出来るか?である。カジノでそういうルーレット台があったとしてその横を通りがかったときに、頻度に偏りがあることに気付くことは可能だろうか?チャンスの存在を見て取れるだろうか?もしそれが出来たら簡単に金は稼げる。カジノの黒服スタッフが降参と言うまで、許される最高額を7にべットし続けるだけのことだ。

だが、そういう場面を見つけ出せるのだろうか?賭けてもいいがそんなことは出来っこない。もし君がどこにでもいる普通のポーカープレイヤーなら、ルーレットの横を通っても、一瞥をくれることなく通り過ぎるはずだ。

仮にもしちょっとばかり立ち止まって、スピンを数回ほど見物したとして、それで7に落ちる頻度が想定されている38回中1回ではなく、33回に1回に変わっていることを見抜けるだろうか?まあ、無理だろう。

数回ぐらいスピンを見る程度では、7に1回でも落ちるのを見ることさえそうは起きない。頻度に偏りがあることのヒントさえもそれでは分かるまい。

頻度の偏りを見つけ出そうと思ったら、ルーレットが回るのを注意深く目的を持って観察しなくてはならない。スピンを何度も観察するだけでなく、自分が何を見つけ出そうとしているのかも分かっていなくてはならない。それで初めて、稼げるチャンスの存在を特定する可能性がでてくるのた。でも一度それを特定してしまえば、そこから稼ぎ出すのはたやすいことだ。

クラップスでのパスラインべットでの勝率は1回当たり49.3%で、支払いはイーブンである。勝てる割合は半分以下なので、このべットはハウスに有利なようになっている。たがもしこの頻度を50.7%に上げられるとしたらどうなるか?

ここでもまた、パスラインべットを繰り返すことで、ハウスに完勝できるであろう。もし君がクラップスのシューターを観察していて、パスラインべットの勝率が49.3%である(サイコロが想定通りランダムモデルに従っている)のか、50.7%になっている(何かサイコロの投け方が微妙に違うがゆえにそうなっている)かを見分ける事は出来るだろうか?

おそらくそれもまた無理な話た。普通に観察している限りでは、人間の脳でそうした微妙な違いなど判別は出来ない。投げるのを何度となく観察しなくてはならないだろうし、どこを見たらいいのかもきっちり分かっていなくてはならない。

だが誰が勝って誰が負けるかは、そんな微妙な違いによって決まってくるのだ。ポーカーでもそれは同じだ。もちろんノーリミットホールデムはルーレットやクラップスに比べれはすっと複雑なゲームである。たがそれら2つのゲームと同じく、ポーカーもまたギャンブルゲームなのだ。そしてやはりそれら2つのゲームと同じように、君が勝つか負けるかは、様々な事象の頻度で決まってくる。その上さらに、それら2つのゲームと同じように、どこを観察すれはいいのか明確に分かっていない限りは、自分がその頻度の勝っている側にいるのか負けている側にいるのか判断が付かないのである。

またそれこそがまさに、99パーセントのノーリミットホールデムプレイヤーが出来ていないことでもある。彼らはゲームに参加して、プレイ中に関わってきている全ての頻度を合算するとそれが自分にとって勝ちに繋がるのか負けに繋がるのかを特定出来ないのだ。単に彼らはいったいに何に注目すればいいのか分かっていないのである。そのような体たらくでは、プロのたまごになるのすら、ほど遠いといえよう。

頻度のゲーム ー フォールド頻度に続く

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